本文へスキップ

架空請求SMS・迷惑メールへの対処法

解説 | 公開日: | 最終更新:

制度のポイント

架空請求・迷惑メールの種類

架空請求・迷惑メールには、次のようなパターンがあります。

  • 架空請求: 「未払いの料金がある」「裁判を起こします」というSMS・メールで、実際に取引がない
  • フィッシングメール: 金融機関・通信業者を装い、偽サイトに誘導して個人情報を取得する
  • 迷惑広告: 未成年者や他人の住所等を装った広告・勧誘
  • スパムSMS: 投資・出会い系・融資等の勧誘

無視してよい場合・しない場合

  1. 「覚えがない」請求は原則無視: 心当たりがない請求には、返信・リンクをクリックしない
  2. ただし、請求に応じるべき場合は確認が必要: 自分が実際に契約したサービス(スマホ・サブスク等)の未払いであれば、正規の窓口に問い合わせて確認する
  3. 個人名・住所が記載されている場合: 実際に取引した可能性がある場合は、事業者に直接確認する(記載の連絡先ではなく、自分が知っている正規の窓口に)

対処法の手順

  1. リンクをクリックしない: 請求メール・SMS内のリンクは、絶対にクリックしない
  2. 返信しない: 相手に連絡をすると、次の詐欺の対象になる恐れがある
  3. 個人情報を入力しない: 偽サイトに氏名・住所・カード番号等を入力しない
  4. 保存: 迷惑メール・SMSのスクリーンショットを保存する(被害届の資料になる)
  5. 相談: 被害・疑いがある場合は、警察・消費生活センターに相談する

相談先

  • 警察相談専用電話(#9110): 詐欺・迷惑メールの相談窓口
  • 消費者ホットライン(188): 消費者トラブル全般の相談
  • 金融機関: カード番号・口座情報を入力した場合は、直ちに金融機関に連絡

迷惑メールの予防策

  • フィルタリング: 迷惑メールフィルタリング・スパムフィルタの設定
  • 複数のメールアドレスの使い分け: 登録用・連絡用のメールアドレスを使い分ける
  • 安易な登録を避ける: 信用できないサイトへの登録は避ける

入力してしまった場合

偽サイトに個人情報・カード番号を入力してしまった場合は、直ちに金融機関に連絡し、カードの停止・不正利用の確認を行ってください。

架空請求・迷惑メールへの対処は、警視庁の公式サイト・消費者庁の公式サイトでご確認ください。

手口の見分け方 ― 正規の請求との違い

架空請求と正規の請求は、金額や文面だけで判断が難しいこともありますが、典型的な手口には共通する特徴があります。送られてきた請求がどの型に当てはまるかを確認するだけでも、慌てて支払う被害を防ぎやすくなります。

  • 突然の未払いの指摘: 利用した覚えのない事業者名・契約日で請求される。契約したサービスと照らし合わせても該当するものがない
  • 曖昧な業者名: 「◯◯管理センター」「◯◯事務局」等の一般名詞で、代表者・住所・法人格が確認できない。サイトを開いても事業の実体が示されていない
  • 極端な期限と脅しの文面: 「本日中に支払いがなければ」「訴訟・財産調査に移ります」等の断定調。実際の法的手続には書面の交付や期間が伴うため、1通のSMSでの「即日訴訟」は不自然です
  • リンク・QRコードでの支払い誘導: 正規の事業者は、契約書や明細、マイページ等を経由して案内するのが普通です。初見のリンクから入る支払い画面は要注意です
  • 支払方法の限定: ギフト券・電子マネー・仮想通貨等、追跡が困難な方法だけを求められる場合は、手口としての特徴が顕著です

一方、正規の請求かどうかを確認する窓口は、請求書に記載された連絡先ではありません。自分が契約しているサービスの公式アプリ・会員ページ・契約書に記載の窓口から確認します。未払いが実在する場合は、遅延損害金や催告の扱いが正規の約款に基づくため、文面の言い回しも落ち着いた内容になりやすく、支払期限も通知から一定の猶予が設けられるのが一般的です。逆に、初めて連絡してきた場面で猶予がゼロであることを強調してくる請求は、正規の運用とは言い難い部分があります。

法的な位置づけも知っておきましょう。実際に取引のない請求で金銭を取り上げようとする行為は、刑法上の詐欺罪等に該当する犯罪の疑いがあります。民事の観点では、契約していない債務に支払義務は原則として生じません。つまり「無視してよいか」の問題は、詐欺に引っかかるかどうかの問題であり、支払ってしまった後の取り戻しは極めて難しいことを意味します。だからこそ、返信・リンク・入力の3つをしないことが対処の中心になります。さらに、送信者情報・URL・文面を保存しておくことは、自分を守るだけでなく、同じ手口に遭った他の方への相談資料としても機能します。被害の声が集まるほど、手口の分析と取り締まりの対応も進みやすくなります。

「リンクを開いただけ」でも注意は必要

偽サイトには、開いただけで情報取得の仕組みが動く場合や、開いた記録から次の攻撃が送られる場合があります。疑わしいURL・短縮リンク・QRコードは開かないのが原則です。万が一開いた場合は、入力・登録・支払いを一切行わず、そのまま閉じて資料として保存します。

データで見る架空請求と行政の関与

当サイトが集計した行政処分5,362件では、処分の重さ別で警告・厳重注意が640件(全体の11.9%)を占め、所管別では消費者庁の処分が1,839件(全体の34.3%)で最も多くなっています。架空請求・迷惑メールへの対応は警察や相談窓口が中心ですが、悪質な請求や表示に対しては、注意喚起から行政上の処分までが行われる場合があります。慌てずに記録と相談を徹底することが基本です。

※当サイトが各省庁・機関の公表資料をもとに収集・分類した行政処分5,362件(2005〜2026年・14省庁・機関)の独自集計値です。業界別・年度別・地域別・再発率は推定値を含みます。集計方法は統計レポート・データ公開ページに記載しています。

よくある質問

架空請求・迷惑SMSをめぐる質問を、回答とともにまとめます。

無視し続けると、本当に裁判を起こされますか

取引のない請求に基づく訴訟は、成立の前提がありません。裁判所から届く正式な訴状には、裁判所の印と提出先の書面が伴い、郵便物として確認できます。SMS・メールだけで「訴訟に移ります」と書かれていても、正規の手続と結びつくものではありません。ただし、連絡に応じると手口が「同アドレスは実在する相手」と認識され、別の詐欺の対象に発展することがあるため、無視とあわせて保存・相談を済ませておくのが安全です。

知らない番号から「未払いについて話があります」と電話がかかってきました

電話でも対処の原則は同じです。相手の主張を確認せず、支払いに応じない・連絡先を伝えない・話を延ばさないこと。通話の記録として、日時・相手の名乗り・主張の内容をメモしておくと、後の相談で役立ちます。心当たりのない請求を電話で詰め寄られた場合は、その場で判断せず「契約内容を確認してから連絡します」と切るのがよいでしょう。実在する未払いであれば、正式な窓口から書面で確認できます。

家族の名前で請求が届きました。どう扱えばよいですか

本人以外が対応しないことが原則です。家族宛の請求に本人が代わりに応じると、実在する連絡先として手口が洗練されます。扱いとしては、請求を無視したうえで、宛先の情報がどこから流出したか(アドレス帳の登録・SNSの公開情報・他サービスの登録等)を確認します。家族の氏名・住所を知られること自体への不安が強い場合は、警察相談専用電話に相談し、場合により最寄りの警察署での相談につなげます。

警察への相談・届出は、どのように進めればよいですか

まず、SMS・メールのスクリーンショット、受信日時、URLの記録を1つのファイルにまとめます。被害に至っていない段階の相談でも有効で、警察相談専用電話(#9110)や最寄りの警察署で手口の相談ができます。すでに入力・支払いが発生している場合は、被害届・被害申告と並行して、金融機関・カード会社への報告を最優先で行います。消費生活センターへの相談も並行して構いません。

カード情報を入力してしまった後、何をどの順番で確認しますか

順番としては、金融機関・カード会社への連絡が最優先です。カードの利用停止と不正利用の有無の確認を依頼し、指示に従って再発行や取引の照合を進めます。次に、偽サイトで入力した情報の範囲(氏名・住所・電話番号・カード情報等)を書き出し、漏れた情報に基づく後続の被害(なりすまし・追加の請求)に備えます。最後に、経過を時系列で記録し、警察と消費生活センターに相談します。口座振替の認証情報を入力した場合は、口座の監視も念を入れて行いましょう。

行

執筆: 行政情報部 編集部(運営: sanbonko)

各省庁・自治体の一次情報源に基づいて、公的制度に関する情報を整理して解説しています。記事の内容に誤りや古い情報がある場合は、お問い合わせよりご指摘ください。

プロフィール詳細 →   お問い合わせ →   編集・訂正ポリシー →